Tuesday 1 July 2014

日本のワールドカップを振り返る 2018年に向けて

ブラジル大会での日本代表は残念ながらグループステージで敗退という結果に
終わってしまいました。しかも結果だけでなく内容も乏しいまま大会を去る羽目に
なっています。はっきり言ってもう少しいい戦いができるのではと思っていました。
直前の親善試合で日本が勝利したコスタリカは死の組グループ
(同組イタリア・イングランド・ウルグァイ)から1位でグループステージを突破しています。
日本にもきっとできたはずなんです。大会に向けてどこでアプローチを間違ったのでしょうか?
これからは勝手な自分個人の推測も含まれていますが、日本代表が惨敗した原因を
探っていきたいと思います。

 1.自分達のサッカーができなかった

大会前、選手達がくちぐちに言っていた『自分達のサッカーをやるだけ』『自分達のサッカー
ができれば』という言葉。はたして自分達のサッカーとは?
今大会の日本のメンバー構成としては機動性や技術に富んだ選手を多く選んでいました。
自分達のサッカーとは地上戦で細かいパスと連動性といったコンビネーションで相手を崩す
攻撃的なサッカーとみていいでしょう。
ところが、いざ試合となると攻撃的なサッカーは相手に封じられ、影を潜めてしまいました。
日本はストロングポイントを相手に研究されると、何もできませんでしたね。初戦、第2戦は
試合終盤にそれまで全くやったことのなかったパワープレーをしてしまっています。
日本は同じようなタイプの選手を多く召集したことで自ら戦術の幅を狭めた感があります。
相手は自分達の思い通りにさせないように対策を練ってくるのですから、
戦術の幅がないと、対策を練られれた場合、対応するのが難しくなってしまいますね。

2. コンディション

大会直前の親善試合の時は順調に仕上がっているように見えましたが、いざ大会が
始まると何故か動きが悪かった日本代表。ピークを決勝トーナメントの時に持っていく
ようにしたのでしょうか?それともまた別の理由?日本代表は明らかにブラジルの気候
に順応できていませんでした。いくらザッケローニ監督がワールドカップ初体験とは言え、
こうした調整で失敗するとは思えないのですが、、、

とりあえず、大雑把に要因を挙げてみましたが、実はこれらの失敗はチームだけでなく
外部の人間も原因のひとつなのではと考えています。

まず初戦のコートジボワール戦は現地時間の夜10時に行われました。
これはキックオフの時間としては遅すぎるのは明らかです。このような時間になったのは
日本国内での視聴率が目的といわれています。

そしてキャンプ地ですが、日本代表はイトゥという場所を拠点としていました。
イトゥはとても涼しい場所なんだそうですが、日本代表の試合はいずれも気温
の高い地域で行われています。もし試合を想定するなら似たような地域を選んだ方
がいいですよね。このキャンプ地についてあとで知りましたが、日本代表のスポンサー
企業の日本法人がある街だったのです。

日本代表をとりまく周辺もちょっと騒がしいものでした。ザッケローニ監督は
日本代表スポンサーのCMに多数出演。街を歩いていても至るところに
日本代表と関連のあるキャンペーンやプロモーションを見ることができました。
完全にビジネス化してしまってますね。またCM出演の多い選手については
どんなに調子悪くても先発を外れなかったり、メンバー選考や起用の点でも
戦術的に合点がいかない点がいくつかありました。
選手選考については以前にも協会の圧力で選ばれてるのではという選手も
いました。当の選手は一生懸命やってるだけだと思いますし、自分で書いておきながら
こうしたことを言うのは本当に失礼な話かもしれません。ただ自分が思うに外部の人間
が自分の都合でチームに口出ししたり邪魔をしないでほしいということです。

最後にザッケローニ監督は退任会見でこう述べました。
「今大会のメンバー、戦い方、戦術も私が決めた上で、この結果に終わった。
責任は私にあり、その責任をきちんととりたい」

メンバー、戦い方、戦術を監督が決めるのは至極普通のことです。
わざわざこんなことを会見で言うものでしょうか?
こんなこと思うのは自分だけかもしれませんが、裏で何かあったのではと
疑ってしまいます。

これまで述べたことは新聞、ネットなどの情報を元に書き、自分の推測
も少し入っています。チームの当事者がそんなことなかったと言えば、この話
は終わる話です。

今回のワールドカップでの日本代表の一連の戦いを見て日本がサッカーの強豪国
になるには選手だけでなく、周りの人間がもっとサッカーに真摯に取り組む必要が
あると感じました。日本代表が大会を終えて帰国するとき、惨敗したにも関わらず、
空港ではたくさんの人が押しかけて歓声をあげてましたが、そうしたファンの対応
も正直おかしな対応ですし、渋谷でのパブリックビューイングでは試合に負けたにも
関わらず、ファンがハイタッチしていました。彼らみたいなファンはただ盛り上がりたい
だけなのでしょう。またサッカー協会は日本代表チームの国内会見をしないことを
決めました。それまで真剣に応援していたサポーター達は何だったんだのでしょう?
チームは彼らに今回の結果について理由を説明する義務があると思います。

日本にはJリーグがあります。Jリーグはそれぞれのクラブが地域の特徴をだしていて
本当に魅力的なリーグです。クラブそれぞれの文化がもっと成熟してもっと多くの人が
Jリーグを見てサッカーが人々の生活の一部になる日が来れば・・・・
そういう日が来たとき、日本も強豪国の仲間入りするようになるでしょう。