Thursday 17 October 2013

セルビア-ベラルーシ感想

先日行なわれた日本代表の欧州遠征での親善試合。
日本代表は2連敗した上、1点も獲れぬまま帰国することになりました。
ここ数年、東アジア杯などを除いてザッケローニジャパンはほとんど固定したメンバー
で戦ってきました。当初はチームの成長も見られましたが、今では停滞しているように
思えます。メンバーの固定というのはそれだけザッケローニ監督の要求が高いという
ことかもしれませんが、それだけではない大人の事情もあるような気がしなくもありません。

それにしてもほんとにスポンサー枠とかあるのかなと疑いたくなりますよね~(笑)

今回、対戦したセルビアとベラルーシ。この2国はワールドカップ地区予選で敗退が決まっているそうですが、レベルの高いヨーロッパでしのぎを削っている
国です。敗戦したから、日本は弱いということにはならないでしょう。
むしろ日本はアジアだからワールドカップに出場できる、そういうレベルにあるということを認識しておかないといけません。

今回気になったのはやはりメンバー構成です。日本代表は11月にもオランダ、ベルギーと
強化試合を予定しているのに、もっと違ったメンバーでもよかったのではないかと
思っています。代表のメンバー、特に海外組はそれぞれのクラブであまり状況が良くありません。
 そうした選手はクラブに専念してもらった方がいいでしょう。わざわざ主力だからといって
毎回呼ばなくてもいい気がします。

せっかくの欧州遠征。アウェーの厳しい戦いが経験できるのかな?と思っていましたが、
思ったよりスタンドには空席が目立ちました。おそらく日本のテレビ視聴のためにキックオフ
時刻を早めてるのでしょう。これでは意味がないですね。

プレーでも課題がでました。特に攻撃面は重症です。日本の選手はあまり主張しない選手が多いので、その中に主張の強い選手がいたりすると、監督の戦術があっても、その選手ありきになるのかもしれないですね。
監督はどう指示してるのか分かりませんが、長身FWハーフナーを投入してもなお、足元に
細かいパスで繋ごうとするのを見ると首を傾げざるを得ません。別に繋いで崩すのが悪い
わけでなく、状況に応じたサッカーをしようということですよね。

ワールドカップまであと8ヶ月。サガン鳥栖から豊田が選ばれることを期待しつつ
見守りたいと思います。



Tuesday 8 October 2013

Jリーグ 2ステージ制に未来はあるのか?

9月17日のJリーグ理事会において、Jリーグの2ステージ制への移行が決まってしまった。
多くのサポーターの反対を押し切っての決定である。以前も2ステージ制への移行につい
て協議されたことがあったが、その時はサポーターの強い反対もあり、見送られた。
今回の決定は前回の反対から、そんなに時間はたっていない。つまり最初から
2ステージ制をやるつもりだったのだ。
2ステージ制にしてポストシーズンやチャンピオンシップを設ければ、多額の放映権料が
リーグに入るという。しかしそんなことで決めるのはどうだろう?

ところで多くのサポーターの例にもれず、僕は1ステージ制の支持者だ。
理由はそれが1番公平だからである。
 2ステージ制にすれば、確かに普段チャンスのないチームも優勝の可能性がでてくる。
前期か後期どちらか優勝しておけば、あとは最下位でもチャンピオンシップに出場できるから
である。でもリーグチャンピオンはそんなことでいいのだろうか?実力のあるチームからしたら
厄介なシステムになるだろう。おまけに2ステージ制だとH&Aで全チームと対戦はできない。
これも論理的におかしい。ホームで戦うのとアウェーで戦うのとでは大きな違いだ。
リーグチャンピオンになるにあたり、運が大きな要素を占めることになる。
このようなシステムだとどのチームも真面目にチーム強化に
取り組まなくなるのではないだろうか。

プロ野球でもリーグ戦にプレーオフなるものが導入されているが、一度リーグ3位の
チームが日本一になったときは、興ざめだった。こうしたシステムだとどんどん
競争力も低下してくると思う。本来、チャンピオンになって然るべきチームが優勝できない
可能性が大きくなってしまうのは問題だ。リーグのチャンピオンは長いシーズンを通じて実力を
発揮できたチームがなるべき。 そうでないとリーグはどんどんガラパゴス化して
しまうだろう。野球にしてももうWBCでは勝てなくなるだろうし、サッカーだってそう。
ワールドカップあるいは予選を勝ち上がるのも難しくなる。2ステージ制だと選手達はタフな
戦いを経験できなくなるからだ。

今回の決定はいかに理事会が普段何も考えてないかを表すいい例だと思う。
普段、ビジョンもなく何も考えてないから、こうして困った時に他から出された案に
飛びつくのだ。確かにJリーグはまだ観客がそんな多くないし、何か改革が必要なの
かもしれない。だが、その改革が他から提案された放映権料目当ての2ステージ制
というのは寂しい。

サッカーは今では大きなビジネスとなっているが、一応スポーツなので公共のものである。
中には投資対象として見る人もいるかもしれないが、それは間違っている。
それは巨大なマネーがひしめくヨーロッパサッカーでも同じ。
確かにヨーロッパでは中東やロシアの資産家がチームを買収して多額のお金をつぎ込んで
世界中から選手を集めている。ただ、買収されたチームのほとんどは歴史のあるチーム
であり、長年多くのサポーターに支えられてきたチームである。またイタリアではオーナーと
チームの間には強い結びつきがあり、芸術的な嗜好により、チームを運営されている。
そしてヨーロッパでは最近ファイナンシャルフェアプレーが提唱されてチームの収支以外
の予算で選手を補強することはできなくなってきている。つまり、オーナーが選手をチーム
の予算と別にポケットマネーで獲得することができない。やはりクラブを大きくするにはいいチームを時間かけて作り、ファンを地道に増やしていくしかないわけである。
2ステージ制でどれだけのお金がリーグに舞い込んでくるのか知らないが、地道な努力を
疎かにして楽な方に流されるとあとは転落の方向へ行くのは間違いない。
大変なのはこうした決定に振り回されるクラブだ。

ここでリーグの収入について考えてみたい。

リーグの収入は大きく3つに分けられる。

1. マッチデ―収入
2.ブロードキャスティング(放映権料)
3.コマーシャル収入(ブランドやライセンス収入、チーム関連グッズなど)

収入を増やすにはこの3つの柱をバランスよく強化することが大事だろう。
どれかが劣ってしまうと全部がダメになってしまう。

今回のテーマは2のブロードキャスティングが関わってくるが、リーグのブランド価値
が高ければ2ステージ制なんかにしなくても放映権料は入ってきたはずなのだ。
 現在、Jリーグはスカパーがメインで放映を行なっているが、どうなってるのだろう?
日本では国内スポーツは地上波で見るのが習慣となってしまっているのでお金払って
見ようという人は多くないかもしれない。
自分としては東南アジアなど海外に放映権の売り込みをやったらどうかと
考えているが・・・。

 Jリーグはそんな悪いリーグではない。質の高いサッカーが見れるリーグだと思う。

今回2ステージ制は決まったことなので覆らないだろう。ここまでの反対を押し切って
決めるというのは正直サポーターを馬鹿にしているとも思ったし、一時は
こんな理事会の決定なんか蹴ってクラブ間で協議して独立し、プレミアリーグを作ってしまえば
いいのになんてことも考えたが、クラブやサポーターは今できることを考えるしかない。
いかにシステムに不満があろうと選手は全力でプレーしないといけないし、
サポーターも応援していかないといけない。納得いかないからといって何もしないで
衰退させるわけにはいかないのだ。
サポーターもあれほど強く反対を主張したにも関わらず、2ステージ制が押し通された
ことについても、もっと何か必要だったのではと思っている。例えばJ全クラブのサポーター
を会員としたJリーグサポーター連盟をつくり、1つになってNOを
突きつけるなど。。

今、毎試合スタジアムに足を運んでいるサポーターは2ステージ制になっても不本意
ながらチケットを購入してスタジアムに足を運ぶだろう。彼らはサッカーなしの生活
は考えられないからだ。多分プレーオフが導入された時のプロ野球ファンも
似たような心境だったかもしれないが、どんな状況でもチームを支えないといけない。
そうして地道に努力を続けて観客が増えたり、活性化することができれば、
いずれ2ステージ制の矛盾についてどうにかしようという動きがでてくるはずである。
 

Jリーグを活性化させるためにどうしたらいいか?こんなことが2度と起きないためには
どうしたらいいか?僕達は考える必要があると思う。