Monday 22 April 2013

スターバックスの功罪

街をあるけばたくさん目にするコーヒーチェーン。福岡ではシアトル系のコーチェーン、
なかでもスターバックスがダントツで多い。このスターバックスの登場でこれまでコーヒー
に親しみがなかった人もコーヒー好きになった人が多いのではないだろうか。
かくいう自分もその1人である。居心地のいい空間に季節ごとのメニュー、ビバレッジが
あって飽きない。コーヒー豆の種類もいろんな産地から選べることができて豊富だ。
数年前にスターバックスへ行くようになったが、行き始めた当初はスタッフのホスピタリティ
も素晴らしかった。とてもチェーンとは思えなかった。

しかし、最近はお店に行ってもわくわくすることが少なくなってきている。以前はどのお店
もサービスの水準が高かったが、少しずつ落ちてきている。スタッフに豆のことを聞いても
なかなかしっくりくる提案がない。 お店も以前と比べてだいぶ増えた。前はちょっと
特別なお店という感じがあったが、そうではなくなった。さらにスターバックスでは
サービスを拡大し、ディスカバリーズというコンビニで販売するチルドカップを作り始めた
のも大きいだろう。完全に商業主義に走っている気がする。
決定的だったのはドリンクを作る時、手動のエスプレッソマシンから全自動のエスプレッソ
マシンでコーヒーを淹れるようになったとだ。お店側は味は同じと謳うが、明らかに
味は落ちた。お客はそれ以来、シャバシャバのラテを飲む羽目になった。

一方、他のチェーンはどうだろう。同じシアトル系チェーンのタリーズを例に挙げると
タリーズはドリンクを手動のエスプレッソで1杯1杯丁寧につくってくれる。
スターバックスも本来1杯ずつつくるのだろうが、混雑してるときはまとめてだすことも
多い。またコーヒー豆に関しては国内焙煎でわりかし新鮮なコーヒーを飲むことが
できる。対してスターバックスはアメリカで焙煎してあるので店頭にでるころには
どうしても時間はかなりたっている。

ぼろくそに叩いてしまったスターバックス。それでもコーヒーに対するスターバックスの
貢献度は非常に大きい。良質のコーヒーをこれだけ多くの人に提供できるお店は他
にはないからだ。またコーヒーの生産者に目を向けるとこれまでのコーヒー農家は
つくったコーヒー豆を業者に安く買い叩かれて貧しい生活を強いられていた。そこを
スターバックスのような企業が適正な価格でコーヒー豆を購入すれば問題は大きく改善
されるはずなのだ。

今ではフラペチーノをはじめとしたドリンクやフードの充実でコーヒー苦手な人でも楽しめる
ようになったスターバックス。それはそれでとても素晴らしいことだけれど、
いつの日か昔のようなスターバックスに戻り、ゆったりした時間を過せるように
なれば、日本にもカフェ文化が本当に根付いたことになるのかなと思う。


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