J1 第34節 鹿島アントラーズ vs サンフレッチェ広島
今年も大混戦となったJリーグ。優勝争いは最終節までもつれました。
優勝の可能性があったのは3チーム。
横浜Fマリノス (川崎フロンターレと対戦) 勝点62
勝利:無条件で優勝決定
引き分け:広島が負けor引き分け
負け:〃
サンフレッチェ広島(鹿島アントラーズと対戦) 勝点60
勝利:絶対条件。さらに横浜が負ければ優勝
引き分け:横浜の優勝
負け:〃
鹿島アントラーズ 勝点59
勝利が絶対条件。さらに横浜が負けた上、最低9点差で勝たないといけない。
現実的に優勝を狙えるのは横浜と広島。状況としては横浜がかなり有利な状況です。
本来、前節でも横浜の優勝が決まってもおかしくなかったのですが、
優勝の行方は最終節までもつれてしまいました。大方の見方としては
横浜がいつ決めるのかという感じだったと思います。
それでも広島も優勝をあきらめてはいないわけで、かなり強い気持ちでこの日の試合
に臨んでいたようです。
この日、広島と対戦する鹿島は数字上では優勝の可能性があったとはいえ、
あまり現実的ではなく、ACLの出場権をかけて試合に臨む形となりました。
私はこの広島と鹿島の試合をTV観戦
※なんと横浜と川崎の試合が民法で放送されているのを知らなかった。
試合は広島がボールを保持して攻め込み、鹿島が守ってカウンターという
展開となりました。鹿島は粘り強い守備で自陣にブロックを敷いてスペースを
与えません。
広島はDFラインでボールを回しますが、真ん中を固めて守る鹿島相手に
なかなかくさびのパスを入れることができず、攻撃の糸口をつかめない。
鹿島はうかつにボールを獲りに行って陣形を崩すと広島
にタテパスを入れられて、そこから崩されるため、かなり慎重になっていました。
中央からなかなか攻めきれない広島は右サイドからMFミキッチがスピードを
生かした突破からチャンスを見出だします。
何とか耐える鹿島。鹿島は広島が攻撃にでて前がかりになった
時にチャンスになりました。鹿島はFW大迫が起点となって組み立てていきます。
サイドからのミキッチの突破以外でなかなか鹿島の守備を崩せない広島。
前半35分でした。広島は一瞬の隙をつきます。
MF高萩が鹿島守備陣の裏をとって鹿島PA付近でボールを受けると、
その瞬間、広島のFW佐藤が鹿島DFラインの裏をとる動き。
鹿島DFはその動きにつられてスペースを空けてしまいました。
するとそのスペースへ広島MF石原がフリーで走りこんできました。
高萩からのスルーパスを受けるとGKと1対1に。
石原は落ち着いて、飛び込んできたGKの頭上をかわすループシュート。
広島が守りを固めた鹿島相手にあっさりと先制しました。
鹿島はこれでかなり苦しくなりました。広島はこれまで失点数が非常に少ない
チーム。その上ポゼッションサッカーができて、相手が前がかりにでると
簡単に相手の裏をつくことができるチームです。
鹿島も反撃に出ようとしていましたが、試合の流れが決定的になったのは
前半ロスタイムに2枚目のイエローで鹿島FW大迫が退場になった場面でした。
リードされた上に広島相手に数的不利となると非常に厳しくなります。
確かに大迫のファールはイエローでも妥当なのかもしれませんが、
主審は広島がリードしている状況で出さなくてもよかったかなと思いました。
その後、試合は後半に広島がFW石原がこの日2点目のゴールでダメ押し。
鹿島も一人少ないながらも攻撃にでますが及ばず。そのまま試合終了と
なりました。
そこで気になるのは他会場の結果。
試合会場は一旦しーんと静まり返りました。
すると間もなく横浜‐川崎の結果が表示されました。
0-1。横浜が川崎に敗れ、この瞬間
広島は大逆転での優勝を決めました。
喜びを爆発させる広島の選手達。広島ベンチの監督はじめスタッフ選手らが
ピッチへ駆け出します。
横浜にとっては残酷な結果となりました。
優勝をほぼ手中にしながらも目の前ですり抜けてしまいました。
かなり有利の状況ではありましたが、アドバンテージを生かせませんでしたね。
おそらくかなりプレッシャーがあったに違いありません。
広島は昨年に続き、2連覇達成。広島のような地方のクラブが優勝するのは
非常に素晴らしいことです。育成組織も優れていて次々と才能ある選手達が
でてきています。
広島は来季もACLを戦うことになります。ACLとリーグ戦、この2つを戦うとかなり
過密日程になるため今季はターンオーバー制で戦っていた広島。
日本勢で一番勝ち進んだのはベスト4の柏レイソルですが、リーグ戦は10位でした。
一方広島はグループリーグで敗退しています。
ただ広島のサッカーは人とボールがよく動き、見ていて面白いサッカーです。
所属選手にユース出身の選手が多いのもいいですね。
広島のスタイルは本当に魅力的なので1サッカーファンとして
ぜひ世界に知らしめてほしいというのはあります。
ACLについては日程面でJリーグ側の協力が薄いというのもあり、
課題があるのも事実ですが、アジアにJリーグありというのを見せ付ける
というのと中国や中東など巨大なマネーで動くサッカー界に一石をとうじるた
めにも 来季のACLはいい結果をだしてほしいと思います。
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