Tuesday, 3 December 2013

vs 浦和レッズ ホーム最終節

11/30(土) J1 第33節 サガン鳥栖のホーム最終戦が行われました。
浦和は逆転優勝の為には絶対に落とせない試合。かたや鳥栖はホーム最終節
ということでサポーターの前で下手な試合はできないという状況。
スタジアムには2万を超える観客が駆けつけ、異様な雰囲気に包まれていました。
アウェーながら浦和はホームの鳥栖サポーターを圧倒する応援で選手を後押ししていきます。

試合の序盤、大方の予想に反して鳥栖が押し気味に進めていきました。
鳥栖は豊富な運動量で浦和を圧倒。浦和にスペースを与えず、タテパス
も入れさせません。浦和はならばサイドから仕掛けようとするも、サイドの攻防でも鳥栖はしっかりと対応。特にDF15丹羽、DF3磯崎の両サイドバックは1対1でも負けてませんでしたね。
浦和は攻撃で手詰まりになり、後ろに戻すプレーが多くなりました。
ボールを奪うとショートカウンターで一気に攻め込む鳥栖。
左サイドのMF10金民友、右のMF25早坂が果敢に仕掛けていきます。
一度、早坂がサイドライン際で浦和選手を2人いっぺんに抜き去った時はスタジアムが沸きましたね。金民友も豊富な運動量で何度もサイドを駆け上がり、チャンスを演出していました。小さい体ながらフィジカルが強く、重戦車のような突破力です。

先制は鳥栖でした。右CKからニアに飛び込んだFW22池田のシュートがポストに当り、跳ね返ったところを早坂が押し込みました。鳥栖がハードワークで押し込んでいる間に点がとれたのはとても大きかったと思います。
さらに前半、鳥栖はFW11豊田が追加点を挙げます。浦和PA前でインターセプトしたボールを金民友が相手DFライン裏にだして、フリーで走りこんでいた豊田へ。
GKが飛び出してきてましたが、豊田は寸前のところでボールにさわり、GKとぶつかりながらゴール左に流し込みました。
浦和はなかなか攻撃の糸口が見つからないながらも一瞬の隙をついて
柏木らがフリーでボールを受け、チャンスを作り出していきます。特に
柏木がゴール前でフリーでボールを持つと鳥栖はたびたび危険な場面に陥りました。
柏木にはポスト直撃のシュートを撃たれた他、ドリブルでPAに切り込まれ、
ゴール右隅いっぱいに際どいシュートを撃たれましたが、
この時はGK33林が横っ飛びで何とか左手にあててセーブしました。
林は以前の試合で完封したとき、DFがシュートコースをきってくれたので
ピンチというピンチはほとんどなかったというようなことを言っていました。
今回もDF36菊地が寄せてはいましたが、そうそうセーブできるGKが国内
にどれだけいるのかなとも思います。

後半も鳥栖の運動量は衰えず、鳥栖優勢で試合が進みます。浦和は
梅崎を関口に変えてサイドで状況を打開しようとするも、状況は変わらず。
試合の流れが動いたのは鳥栖の選手交代でした。鳥栖は前線からのプレスと
ポストプレーで起点になっていた池田を変えてMF16ニルソンを投入。
この交代はいつもの流れですが、まだ後半24分、池田は動けていましたし、
攻撃でもよくボールを収めて起点になっていたので早いのではとも思いました。
そして後半36分には早坂に代えてDF4小林を投入して5バックにします。
この2つの交代で鳥栖は浦和の猛攻にさらされることになります。
5バックだとどうしても前の選手が少なくなるのでプレスをかけることができず、揺さぶられてしまいます。またDFラインも下がり気味なので攻撃の選手はカウンターを仕掛けようにもかなりの距離を走らなければいけません。
浦和は原口が切り返しからクロスを入れ、それに合わせた興梠がポスト直撃のヘディングシュート。さらに槙野が鳥栖PA内でドリブルで仕掛け、
逆をつかれた鳥栖DF丹羽が引っ掛けてしまい、あわやPKという場面も。
ひやひやする場面が続きますが、何とかしのぎました。

後半42分には鳥栖はMF14藤田に代えてMF8水沼を投入。守備・守備ときて
今度は攻撃の選手を投入しました。再びスイッチ入れろということなのでしょう。
鳥栖は攻め込まれながらも虎視眈々とカウンターを狙っていきます。
後半45分。ボールを奪った鳥栖は左サイドに走りこんでいた金民友
へ。浦和はかなり前がかりになっていたので人数が手薄でした。
フリーで受けた金民友はドリブルで持ち込み、ゴール前に長い距離を
走りこんできた豊田へグラウンダーのクロス。浦和の選手は対応できず、
GKと1対1の場面に。そこでたまらず、後から追いかけてきた浦和MF鈴木
が後ろから豊田を突き飛ばしてしまい、主審はPKを宣告しました。

キッカーは豊田。このPKを落ち着いて沈め、3-0。勝利を確信した豊田はサポーター前まで走っていき、喜びを爆発させます。
その直後、浦和は柏木のクロスから浦和DF那須がヘディングでようやく1点返すも、鳥栖はカウンターでトドメとなる4点目を叩きこみ、勝負アリ。
4点目は右サイドから抜け出した水沼がクロスを入れて金民友が合わせるも、
GKに止められ、こぼれたボールを豊田が蹴りこみました。
豊田はこの試合、ハットトリックの活躍。チーム全員がハードワークして作ったチャンスをしっかりモノにした結果だと思います。

今回、浦和の守備があまり組織的ではなかったのもあるかもですが、本当に昔と大違いですね。J2時代の鳥栖はリードしている時、終了10分前からコーナーで時間稼ぎをしていた記憶がありますから(笑)

浦和はどの選手も能力は非常に高い選手ばかりでしたが、個人の能力に頼っている部分が大きいのかもしれません。浦和はJリーグのビッグクラブ。
今回の敗戦は彼らにとっても悔しかったと思いますが、一部の選手の悔しがり方がどこか作ったような感じで違和感を覚えました。敗戦に本当にショックを受けていれば、どこか悲壮感が見てる方にも伝わるものですが、その選手らは演じているような
感じでした。こういう時はこうした態度をとるというのが決まっているような感じです。
彼らにしてみたら、というかJの選手全員からすれば、負けたときの態度にまでとやかく言われる筋合いはないと思うでしょうが、プロの選手はどんなに嫌な場面でもしっかりと受け止め、次に向かっていかないといけない。そんな厳しさを実感させられました。


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